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カレー('', Καλλε, ''Callē'', 「美女(Beauty)」の意)は、ギリシア神話に登場する美と優雅を司る女神、カリスたち(カリテス)の1柱。また別名で「カリス」('')や「カレーイス」('')とも呼ばれる。日本語では長母音記号を省略しカレともいう。 ヘーシオドスの挙げるアグライアー、エウプロシュネー、タレイアの「三美神」には含まれないが、一部にはパーシテアー、カレー、エウプロシュネーの3柱を「三美神」とする説もある。 ホメーロスの長編叙事詩『イーリアス』では別名「カリス」とも呼ばれ、鍛冶の神・ヘーパイストスの妻ともされる(アプロディーテーと離婚している場合)〔『イーリアス』18巻382。〕。普段はヘーシオドスの挙げるアグライアーと同一視された。ロバート・グレーヴスによれば、ホメーロスはパーシテアーとカレーという2人のカリスについて述べているが、これは“Pasi thea cale”(「全ての男性たちに美しく見える女神」を意味する)という3つの単語を無理矢理に引き離したものを考えることができる〔ロバート・グレーヴス『ギリシア神話』。〕。 紀元前1世紀のニュッサ出身の修辞学者・ソーストラトス(Sostratus)によればアプロディーテーと三美神・カリスたち(その名はパーシテアー、カレー、エウプロシュネー)との間に、美しさを巡って争いが起こった。判定人を担当していた盲目の予言者・テイレシアースがヘーパイストスの妻・カレーを一番美しいと判定した。この結果にアプロディーテーが怒り出し、テイレシアースを老女に変身させた。その返礼にカレーがテイレシアースに美しい長髪を与えたり、クレタ島へ連れて行ったりした〔Eustath. ad Hom. k 492 p. 1665, 47(ソーストラトスの断片集)より。〕。 その名は古典ギリシア語で「美女(Beauty)」という意味であるため、一般的な形容としてよく使われる言葉である。 == 参考文献 == * 高津春繁 『ギリシア・ローマ神話辞典』 岩波書店(1960) * ロバート・グレーヴス『ギリシア神話』(上・下、高杉一郎訳、紀伊國屋書店) 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カレー (ギリシア神話)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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